ULTREX by ライブドアニュース Others 「板が僕を守ってくれた」平野歩夢、ミラノ五輪直前の大ケガと“空白の3週間”を語る Others 2026.04.15 15:42 「板が僕を守ってくれた」平野歩夢、ミラノ五輪直前の大ケガと“空白の3週間”を語る 著者:ULTREX編集部 SHARE この記事の画像をもっと見る(全6枚) 平野歩夢(中央)がスペシャルトークイベントに出席 INDEX五輪直前のケガ、復活への道筋「新たな自分に出会うための挑戦をしたい」 4月15日、オリンピック4大会連続出場を果たしたスノーボーダーの平野歩夢が、「平野歩夢スペシャルトークイベント supported by UNIQLO」を東京都内で実施した。 スノーボード・ハーフパイプの選手として知られる平野は、2014年のソチ五輪に初出場すると15歳74日で銀メダルを獲得。これが日本人史上初のスノーボード競技でのメダル獲得となり、スノーボード競技では史上最年少でのメダリストとなると、2018年の平昌五輪でも銀メダルを獲得。さらには、2020年の東京五輪にはスケートボード・パークに出場。予選敗退となったが、夏冬五輪出場を果たすことに。そして、2022年の北京五輪では金メダルを獲得していた。 2026年のミラノ・コルティナ五輪でも大きな期待がかかった中、五輪開幕直前のW杯で転倒。鼻骨や右骨盤骨折などのケガもありながら、“奇跡の復活”を見せて4大会連続出場を果たしていた。 五輪直前のケガ、復活への道筋 トークイベントには300名の平野のファンも参加した中、2026年7月公開予定の平野歩夢の真髄に迫る公式ドキュメンタリー「AYUMU」から、未公開映像が先行上映。ミラノ・コルティナ五輪前のケガから復活までの取り組みや、平野自身が心境を語るシーンに加え、現地でその瞬間を見守っていた弟であり同じスノーボーダーの平野海祝の心境も語られる内容となっていた。 上映後、ケガをした際のボードも登場。平野は「あんまり思い出したくないんですけど(苦笑)。結構ハードにぶつかって折れちゃった板なんで、思い出深いというか…」と語りながらも、「板に多少なりともサポートしてもらって、守られたのかなと今は思います。あそこで頭とかを強く打ってもおかしくない転倒だったので、板が折れることで衝撃を逃がしてくれたのかなと」と当時を回想。更なる重傷を免れたと振り返った。 弟の海祝は「本当に「もう行かないでくれ」って気持ちでした」と、転倒後も滑ろうとしていてた兄を止めたかったと振り返り、「自分まで体が痛くなるような感覚でした」と、同じスノーボーダーとしての心境を明かした。 兄の平野英樹さんはケガを両親から聞いて知ったという。「後で映像を見て、言葉が出ないというか、めちゃくちゃ怖くて心配でした。ケガひとつでオリンピックがなくなってしまう、本当に命がけでやってるんだなと改めて痛感しました」と、自身もスノーボード、スケートボードをやっていたからこそ、弟が置かれている状況を感じ取れたという。 平野自身は五輪開幕が迫る中での重傷に「あの時はアドレナリンが出ていて動けましたが、松葉杖なしでは歩けない状態で。時間が経つにつれて痛みがして、トイレやシャワーといった日常の動作すらままならなくなって…」と振り返り、「今までで一番強い焦りや不安があった時期でした」と、競技人生でも最も過酷な時期だったと振り返ったが、周囲のサポートのおかげで4度目の五輪出場を果たすことに。「周りの人のサポートがあってこそ立てたオリンピックでした」と感謝を口にしながら、「もっとひどい状態になってもおかしくない中で、自分のパフォーマンスをしなきゃいけない。無事に生きて戻ってこれたのが、最終的には結果よりも一番大事でした。今までの中でも、これからも記憶に残る凄い体験でした」と、7位入賞に終わったミラノ・コルティナ五輪を振り返った。 「新たな自分に出会うための挑戦をしたい」 まさかの事態に陥ったものの、自身4度目の冬季五輪を終えた平野。今後について問われると、「正直、まだ自分の中できちんと整理がついていない状態です。ただやり続けるだけでなく、新たな自分に出会うための挑戦をしたいという気持ちもあります」とコメント。「スケートボードとスノーボード、両方で自分の目指す一つの形(五輪出場)を達成できた」と、競技人生を振り返りながら「日本人のレベルもすごく上がっていて、彼らに受け渡せるような状況まで自分もやってこれたのかな」と、後輩たちの成長もひしひしと感じている様子だ。 「またゼロから何かを始めるのか、あるいは全く別の好きなこと、例えば服や音楽、あるいは父親として子供をどう育てていくかといったことも含めて、ゆっくり考えたいタイミングです」と、4年後のフランス・アルプス五輪も含め、様々な選択肢から選んでいきたいとコメント。今後どのような姿でファンを楽しませてくれるのか、注目が集まる。